なかなか書ききれなかった『くるみ割り人形』のブログ。
細かな近況や写真はインスタと、なんと!最近始めたツイッターのが、早いかもしれません。インスタは、今回アシスタントをしてくれたずん子さんが、プラハに引っ越してきた時に教えてもらって始めました。(ずん子さんインスタは、カフェマニアと言っていいほどカフェ好きで、本当にオシャレなプラハ中のカフェを紹介しています。私はコーヒーが飲めないので、カフェという空間は好きですが、本当に意味でカフェを楽しむことができないのですが…。)
ツイッターは、以前より、色々な人に勧められていたのですが、やり方がよくわからないと避けていたのですが、今回の『くるみ割り人形』を機に初めてみました。が、まだまだ勉強中です。「つぶやく」という行為がコンセプト?のツイッター。文字制限があることにビックリ段階です。
想いを上手く伝えられないから、「作品」という形で昇華させている。思っていることがまとまらないから、上手に話せないし、文章が書けないわけで、まわりくどい表現が多くなって、どんどん話が文章が無駄に長くなってしまうのは、美術作家にはよくあるのではないかと思うのです。(文章書ける美術作家の皆様すみません)
なので、「つぶやく」という行為は思いのほか激しく難問で、ちょっとした勉強だなと思いました。何事も経験と継続なので出来る時に続けてみようと思っています。
と、前置きが長くなってしまいました。
今回の『くるみ割り人形』のメイキング・インタビューです。
ブログ①とブログ②を読まれて、4分半見て頂けますと、なんとなく雰囲気がさらに増すのではないかと思います。
メイキングでは、人形に焦点をあてて話をしていますが、実際に面として一番大きなビジュアルで見えてくるのはウィンドウ・デザインです。
(阪急うめだ本店-ウィンドウ3号)
今回、『くるみ割り人形』の企業コンペに参加した際、阪急装飾部の部長でありアートデイレクター、30年以上阪急のウィンドウ・デザインを手掛けてきている亀山和廣さんが準備したガイドライン的な『くるみ割り人形』のウィンドウ・デザイン画を頂きました。
まずは『くるみ割り人形』の話を読み、調べ、どうデザインを組み立てるか考えながら、亀山さんが準備されたデザイン画を見てみる。自分自身が調べていた素材や、鍵、気になっていた部分がその中から見つかりだして、次第に、亀山さんが、どう『くるみ割り人形』を解釈していったのか、紐解く方が段々と面白くなっていきました。私にとっての制作インスピレーションが、あちこちに散りばめられたデザイン画だったのです。
なので、今回は早々に、私自身がデザインを1から起こしてどうこうといった事をするのではなく、亀山さんの持つ壮大な世界感というものを、私の中に一旦取り込んで、自分ならどう「亀山さんが描いた世界観を描ききれるか」みたいな方向で挑戦していきました。
不思議な話かもしれませんが、凄くそれはいつも演劇現場でやっている事で、いかに演出家のもつ世界観を自分の中に一旦取り込んで、世界を一緒に構築するかといったプロセスに似ていていました。
なので、今回のウィンドウ・クレジットが、「亀山和廣・林由未」だったら個人的には凄く良かったなと思っています。亀山さんの壮大な経験値と世界観に、チョコっと乗ってこのプロジェクトに望む事ができたので、私の名前しか表記されていないというのはなんだか違うんです。
(ウィンドウ4号の雪の精達)
また、打ち合わせでプラハで最初にお目にかかれた時に、人形の「装飾」についても色々ご意見を頂き、凄く勉強になりました。とにかく、装飾しきる!終わったと思った時点から、さらに盛ってみる!みたいな切り口で。
なので、今まで制作した人形達の中で、今回の人形達が「装飾」を一番意識して衣装を考えれたんではないかと思っています。短い時間ではありましたが。今までなかった意識の拡張といいますか、毛細血管の神経に血を通してもらえました。
とにかく、亀山さんに「ここの装飾足らないな」と言われないように、やりきるぞ!というのが目標でした。
ある人形に関しては、盛りすぎなのではなかとアトリエ内でも議論になりましたが、実際にウィンドウの中に入ってビックリ!でした。装飾が盛りすぎと感じるぐらいの人形の濃さでないと、大きなウィンドウの中では霞んでしまうということがわかりました。ウィンドウ初心者には、まだまだ見えてない事が沢山あるなと。勉強だなと感じました。
(もう少し、盛れたかな…?)
また、今回のウィンドウの平面図を全部起こされた郡司昌彦さん。ウィンドウの幅と高さのわりに奥行がなく、人形と舞台がどういう計算のもとに、このバランスでカッチリ入ったのは、全部、郡司さんマジック☆☆☆です。
他にも人形を動かすためのメカを制作された山田さん…。本当に器用な浜ちゃん…。
名前を上げたらキリがないぐらい沢山の方々の力が合わさってできたウィンドウです。
そのチームの一員にいれて頂いたことが嬉しく誇りに感じています。
クリスマスまでまだ一月ちかくあります。
沢山の方々にウィンドウを見てもらうこと。
一人でも多くの人に笑顔に繋がることを願っています。
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