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『くるみ割り人形』-②

最終更新: 2019年11月28日

『くるみ割り人形』プロジェクト


日本一と言われる大きさのウィンドウは7面もあり、私自身このプロジェクトに何人の方々が関わっていたのか全体を把握できていません。この規模で、短期間で出来上がったのは、一重にチーム力の結晶だと思っています。本当に感謝です。


また、今回、私自身のチームといいますか、104体の人形制作に携わってくださったプラハ制作チームを紹介できたらです。


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『くるみ割り人形』プラハ・制作チーム2019


テクニカルアドバイス:Jaroslav Doležal (ヤロスラフ・ドレジャル)

衣装縫製: Gabriera Budíkova(ガブリエラ・ブデイーコヴァー),Hanka Řihova(ハンカ・ジーホヴァ―)


特別協力: 佐久間奏多, 関沙織, Eva Sakuma(エヴァ・佐久間)


アシスタント: 大野洋平、宇佐美季那、佐久間優季、早坂純子、佐久間星兒

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今回は、本当に色々な「初めて」がありました。


今までは、『くるみ割り人形』でも、限界地点まで共に爆走をしてくださった…衣装縫製家のガブリエラ・ブデイーコヴァーさんのように、専門のプロの方々に委託して制作してもらうという形で仕事をしてきたのですが、私自身の制作現場に『アシスタント』の方々に入ってもらうのは「初めて」で。


また、DAMU時代の先生で人形作家のドレジャルさん、先輩人形作家の佐久間奏多さんと、同業者の方々に仕事を頼むというのも「初めて」でした。


(ドレジャルさん宅で打ち合わせ)


ドレジャルさんには、テクニカル・アドバイスや、手、足等の彫刻面でもサポートしてもらいました。奏多さんには、ウィンドウ6号のお菓子の精3体や、ウィンドウ2号のおもちゃ達の着色を手伝ってもらいました。皆様、探してみてください!ミラクル・コラボだと思っています。


(オシャレ奏多さん、着色中…)


衣装縫製では先に書いたように、10年来お世話になっているガブリエラ・ブデイーコヴァーさん。いつもですが、今回も本当に凄く頼りになりました。今回手伝ってくださった方々誰が欠けても完成できませんでしたが、特にガブリエラさんがいなかったら確実に仕上がっていませんでした。


また、初めて一緒に仕事をしたハンカ・ジーホヴァ―さん。チェコのストップモーション・アニメ「CHALOUPKA NA VRŠKU」の衣装も制作していた方で、細かな作業が得意で、今回主役クラーラの衣装は彼女に制作してもらいました。


また、アシスタントの方々がうちで作業するわけにもいかないなと、数年前から借りようかどうしようか悩んでいたアトリエも借りました!これも、大きな「初めて」です。



アトリエでの制作は、結構楽しい日々だったと思います。が、同時に、プロジェクトの大きさから、終わりが全体像が見えない怪物のように感じる日々でもありました。


間に合わないのではないか?といった恐怖感か、寝不足状態が続いているのに、目覚まし時計なくとも、2時間半とか3時間で目が覚めてしまう日が続きました。実働時間や睡眠時間的に考えれば、結構、いや、かなり厳しい生活をしていたのですが、それでも最後まで精神的な余裕が思った以上に残っていたのは、一重にアシスタントの皆様がいてくれたからだろうなと思います。一緒に走ってくれる人達がいるというのは、パワーになるなあと。



そしてかなり、個性的で面白い仲間達でした。


8月20日、記念すべきアトリエ・オープン。

(写真は、スタート時でなく中盤頃のものですが)


8月12日に賃貸契約書を交わし、13日から16日までポーランドに出張して、17日18日の土日で、椅子、机、棚、冷蔵庫などを購入し組み立てたりして…。19日は素材などを運んだりと、本当にバタバタな始まりでした。


作業工程の詳しい説明しない上に、打ち合わせや、ポーランド出張、自宅での作業など、アトリエがスタートしたのに、アトリエにほとんど来ない私の代わりに、アトリエのシステムを作り、アシスタントの皆をまとめてくれたオーノさんこと、大野洋平さん。「由未さんの留守はあずかります!」と、本当に、最初のアトリエの主のとなり作業工程、段取りなどを整えてくれました。(唯一、段取りのできるオーノさんが帰国してからは、戦々恐々な段取りなしのカオス現場になっていくわけですが…。)


スタートから最後まで、唯一参加できたメンバーのキナボーこと、宇佐美季那さん。最初はミステリアスな雰囲気でしたが、物まねが実は得意だったり、最後の方はヤンキーキャラになったりと楽しませてくれました。根が生真面目で一生懸命、頑張ってくれました。


今年5月は一緒に東京狛江にある広洋舎で「箱舟」展(三人展)も一緒にやった、造形作家・メロさんこと関沙織さん。見た目は大人しめですが、作業しだすと誰よりもワイルドで、東京造形時代のゼミも一緒だった頼もしい同級生です。今回はアシスタント作業とは別に、ウィンドウ5号で回転するジンジャーマンや、ウィンドウ2号7号に登場するぬいぐるみ達も制作してもらいました。


人形作家・佐久間奏多さんの息子である、セージこと、佐久間星兒さん。彼が赤ちゃんの頃から知っているので、血こそ繋がっていませんが甥っ子みたいな関係にあり、そんなセージが大きくなって、私の仕事を手伝う!と夏休みを利用して手伝いに来てくれた事は、なんか柄にもなく結構ジーーーンとなりました。両親のDNAだけでなく、子供の頃から工作をずっと続けているので、手先が本当に器用で、作業を綺麗にやってくれました。


(天使の絵はエヴァちゃん、クマと兎の人形はメロさんです)


また、奏多さんの奥さんであり、売れっ子画家でもあるエヴァちゃんにもウィンドウ7号の絵を描いて頂きました。佐久間家には、本当に家族ぐるみで手伝って頂きました。


そして、ずん子さんこと、早坂純子さん。彼女に今回手伝ってもらえたことは、なんか本当にミラクルというか不思議といいますか。


実はずん子さん、中高と一緒で同じ剣道部に所属していた大親友なのです。旦那さんのお仕事の関係で、昨年プラハに家族で引っ越してきて、それでもミラクルだったのですが、私の軽く強引な引き込みにあい?手伝いをしてくれました。アトリエの皆のお昼ご飯を準備してくれたり、最初は美術系に囲まれて嫌がっていましたが、手先が器用なので、全然問題ないレベルで張り子や縫物などやってくれました。また、辛口つっこみで若い子も含めアトリエをまとめてくれました。



(納期直前、先の写真と比べるとビフォアー、アフター的な)


最後のバトンを受けっとってアシスタント・アンカーを走ったのが、コロ助こと佐久間優季さん。佐久間奏多一家の一員ではなく、偶然同じ苗字でした。さらには、メロさんと母校が一緒だったり。今回のメンバーは、こういったプチミラクルが書ききれませんが、沢山ありました。


キナボーもコロ助も、まだ20代前半で大学院に通っているのですが、納期直前の修羅場2週間、この若い二人が、私と共に仕上げに向かって一緒に駆け抜けてくれました。必死についてきてくれている二人の姿は、可愛らしくもあり(途中から二人がポケモンにしか見えない症状になっているのですが…)、そういう姿を見ていると、私自身が「疲れる」という感覚を忘れさせてくれていたのだなと。


また、旦那・ペトルも、会社が終わってから素材の買い出しや、アトリエの皆のために夕食を作ってくれたり、6月から全く日常生活(家事、買物、料理諸々…)できなかった私を全力でサポートしてくれました。


改めて、どうやって104体もの人形がこの短時間で出来上がったのか、今となっては記憶が曖昧ですし謎です。


が、一重にチームを引っ張っていくにはあまりにも感覚的すぎる私を、全力でサポートしてくれたプラハ・チームの仲間達、チェコと日本という結構ある距離間での打ち合わせ、諸々の調整等を一手に引き受けてくれた小島さんのバックアップによるものだと思っています。


本当に感謝です。



長文にお付き合い頂きありがとうございます。


次回で、『くるみ割り人形』のブログはまとめられるといいなと思っています。

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© 2019 Yumi Hayashi